
SIerってオワコン?なぜ必要?
SIer(エスアイヤー)は、顧客のシステム開発を支援する企業ですが、
- 顧客側がエンジニアを雇って開発すれば済む話じゃないの?
- システム開発不要のSaaSやローコードが普及すれば、SIerは必要ない?
- SIerってオワコン?
という疑問を持ったことはないでしょうか。
結論から言うと、日本のビジネス環境の中で、SIerは必要不可欠です。
- 世の中にSIerが必要な理由

SIerやIT業界への就職、転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
SIerとは

SIer(エスアイアー)とは、System Integrater(システムインテグレーター)の略称です。顧客企業のシステム開発や保守・運用を受託することを生業としています。
他業態(SaaSやWeb系)やSEとの違い、SIerのビジネスモデル、仕事内容など、詳しくは下記の記事で解説しています。

SIerってオワコン?
世の中にSIerが必要な理由

あまり意識しないことかもしれませんが、私たちが働いている会社では、膨大な数のシステムが稼働しています。
- 勤怠管理や在庫管理のようなビジネスを行う上で必要不可欠な基幹システム
- 営業支援システムのような利便性を追求した情報系システム
どの企業も「情報システム部」なるものが、システムの管理を担当します。しかしながら、全てを開発・メンテナンスすることは困難です。
これらの膨大な数のシステムを開発・管理するためには、SIerが必要ということになります。
システム数が膨大なのもさることながら、特に基幹システムはシステム自体が大きいです。
大きいシステムになればなるほど、全てを自社で調達することは不可能です。そのような理由から、SIerにシステムを開発してもらう必要があるというわけです。

顧客側でシステム開発が難しいのであれば、SaaSなどのサービスやパッケージ製品を使えば良いのでは?と思うかもしれません。
確かに、サービスやパッケージ製品はスピーディーかつ安価にシステム導入できるメリットがあります。その一方で、柔軟性がないというデメリットもあります。
会社独自のルールや仕様を適用するためには、SIerでオンデマンドな開発をしてもらう必要があります。
上記の例は勤怠管理の社内システムですが、業務システムであればなおさら会社独自の仕様を求められるでしょう。
会社独自の仕様をシステムに反映させるためには、顧客要望を一から叶えられるSIerが重宝されます。
逆に、業務フローを変えることに抵抗がない新興企業・小規模企業は、パッケージ製品やサービスをそのまま利用するのがリーズナブルと言えます。

日本でSIerが必要とされている最も大きな理由としては、
システム開発ニーズに波がある、つまり、必要なエンジニアの数が流動的であるからです。
短期的に見れば、同じエンジニアを雇うのであれば、SIerに発注するよりも自社でエンジニアを雇った方が割安です。
しかしながら、長期的に見ると、システム開発はコンスタントに発生するわけではないため、エンジニアを自社で雇うのはリスクになってしまいます。
特に日本の雇用制度では、システム開発期間だけ雇用することが難しいです。一度雇ってしまうと、簡単にクビにすることはできません。
こういった凹凸のあるシステム開発のニーズの調整弁として、多くの企業は必要な時に、必要な数のエンジニアをSIerから調達する、という方法をとっています。
SIerってオワコン?
世の中にSIerが必要な理由
まとめ

この記事では、世の中にSIerが必要な理由を紹介しました。
- SIerの必要性
・膨大な数のシステムが稼働しているから
・業務に合わせてシステムをカスタマイズするニーズがあるから
・エンジニアのニーズに波があるから
SIe企業への転職を考えている方は、ぜひ下記の記事をお読みください。
自分自身の市場価値や自己分析にも使える、情報収集としてもオススメの転職サイトをまとめています。

最後までお読みいただきありがとうございました。