SIer夫婦のキャリア研究所 
SIer営業ってどんな仕事しているの？
世の中のITニーズは年々高まっており、IT業界への転職を検討している方も少なくないと思います。
SIerのビジネス然り、SIerの仕事内容についてはイメージしづらいですよね。
- SIer営業の仕事内容をSIer営業歴5年の現役営業マンが解説します
SIerやIT業界への転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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SIerとは
SIer（エスアイアー）とは、System Integrater（システムインテグレーター）の略称です。
顧客企業のシステム開発や保守・運用を受託することを生業としています。
SIerは、自社ではなく「顧客企業のシステム開発を受託する」ことがポイントです。
他業態（SaaSやWeb系）やSEとの違い、SIerのビジネスモデル、仕事内容など、詳しくは下記の記事で解説しています。
SIer（エスアイヤー）とは？SEや他業態（Saas・Web）との違いを現役SIerがまとめました
SIer営業の仕事内容
基本的なSIerの仕事内容・流れは、下記の通りです。
基本的にSIer営業は、上記の全てのプロセスに関与します。
メインの役割としては、下記の3つが挙げられます。
- 新規営業活動
- 事務処理
- トラブル対応
営業職なので、もちろん新規案件の獲得が最重要です。とはいえ、既存領域に対するケアも結構大変なのが、SIer営業の特徴です。
それぞれ詳しく解説するよ
営業の仕事というと、一番最初にイメージするのが新規営業活動ではないでしょうか。
営業職が最も価値を発揮できるフェーズで、営業が主体となって進めることが期待されます。
SIerの仕事の流れで言うと、STEP1〜STEP3にあたります。
新規営業活動について、もう少し細かく解説します。
提案活動の起点となるのが、顧客課題の把握です。課題があって、初めてシステムニーズが生まれるからです。
まずは営業が顧客訪問し、困りごとや要望をヒヤリング。
初回訪問で、提案チーム組成やシナリオ作成検討のベースとなる情報を、まずは営業がとってきます。
そしてその情報を社内に持ち帰り、他の営業やエンジニアに共有します。
顧客業務の把握・分析＆業務における課題のコンサルティングにおいて重要なのは、継続です。
顧客と良好なリレーションを構築し、顧客課題の深掘りや、提案を優位に進めるための情報収集（決裁プロセスの把握や、競合状況、予算状況の把握）を、顧客との窓口として継続して行います。
実際の提案活動では、大きくわけて下記の3つの役割で営業が活躍します。
- 提案チームの編成
- 提案シナリオの作成
- 条件面の交渉
それぞれについて細かく解説します。
❶提案チームの編成
SIerは「顧客の要件を基にシステム開発をする仕事」なので、顧客要件を正確に把握し、最適なシステム提案をするには、専門知識を持ったエンジニアの協力が欠かせません。
SIer営業は、エンジニア含む社内関係者をうまく巻き込んでチームを作り、提案を推進することが求められます。
色んな利害関係のあるチームをいかに上手くハンドリングできるかが、営業の腕の見せ所だよ
❷提案シナリオの作成
提案チームができたら、顧客課題と自社の提案リソース（エンジニアやシステム）を紐づける、シナリオの作成を営業主導で行います。
提案シナリオ作成における営業とエンジニアの役割分担は下記の通りです。
| 役割 | |
|---|---|
| 営業 | 顧客課題とエンジニアスキルを一つの線に紐づけるシナリオを検討 |
| エンジニア | 顧客の粒々の要望の実現方法するかを検討 |
提案をするための素材を考えるのがエンジニア、その素材が顧客にどのようなメリットがあるのか仕立て、顧客に分かりやすく伝えるのが営業とも言えるでしょう。
技術視点でで何ができるのかを語りがちですが、提案はあくまで顧客が主語です。
顧客課題を一番よく知っている営業が、エンジニアのスキルと顧客課題の紐付けを行うことで、初めて顧客に響く提案となります。
❸条件面の交渉
チームで練りに練った提案が顧客に気に入ってもらえたとします。受注まであと一歩。
最後に、条件面の交渉が入ります。特に、エンジニアの単価については、顧客と交渉が発生しやすいです。
SIerビジネスにおいて、単価は利益に直結するので、できる限り高単価での受注を目指します。採算に合わない低単価で受注しても、ビジネスとして成り立ちません。
その一方で顧客としては予算に限りがあり、できる限り安い金額で発注したいため、値下げ交渉が発生しやすいです。
ここで、提案するエンジニアがいかに顧客ニーズにマッチした希少な人材であるかを顧客にアピールし、顧客交渉を行うのが、営業の役割です。
単価の妥当性等をしっかりと主張しつつも、顧客の事情や希望単価も丁寧に引き出し、最終的な落とし所を見つけていくよ
案件を受注できたとして、次に発生するのが、契約書作成などの事務作業です。
地味な作業ですが、こういった事務を滞りなく行うことが顧客との良好な関係性構築に繋がり、次の案件相談に繋がったりもします。
また、プロジェクト開始までに契約が締結されるように、顧客内の承認フローを把握して、期日管理していくのも営業の大切な役割です。
ちなみに、SIer営業が一連の営業プロセスで対応する事務作業は、主に下記3点です。
- 見積書（提案時）
- 契約書（契約時）
- 検収書（システム開発終了時）
事務作業は既存システムの改修案件や、保守・メンテナンス案件まで、全ての案件で発生します。事務作業はポコポコと発生するので、合わせると膨大な量となります。
こういった事務を効率化して、いかに営業活動の時間を捻出するかが、大事なポイントです。
無事契約を締結できたら、エンジニアチームによるプロジェクトが始まります。
この工程では、エンジニア側がオーナーとなり、滞りなく進捗させるよう責任を持って対応します。
営業ももちろんプロジェクト状況を把握しますが、基本的にプロジェクトが順調に進んでいる限り、営業が出張ることはないです。
営業の出番となるのは、トラブル対応です。
トラブル対応というのは、下記のような場合が挙げられます。
- スケジュール遅延やエンジニアの対応が悪いなどの理由で、顧客からクレームが入る場合
- システム導入後に障害が発生した場合
こういった場面では、営業が会社の代表として謝罪に出向き、必要であれば顧客と金銭面の交渉を行います。
エンジニアからプロジェクトの状況を聞きつつ、顧客説明のロジックを組み立てていくのですが、顧客とエンジニアの言い分が異なることも少なくなく、その間に入る役回りは結構負担も大きいです。
SIer営業は受注したら終わりではなく、プロジェクト終了までしっかりと見届ける必要があることを覚えておくと良いでしょう。
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SIer営業の仕事内容
まとめ
この記事では、SIer営業の仕事内容について解説しました。
- SIer営業の仕事内容
SIer営業の役割は、大きく分けて下記の3つです。
・新規営業活動
・事務処理
・トラブル対応
営業活動以外にも事務処理やトラブル対応など泥臭い仕事内容もありますが、社内外のステークホルダを取りまとめながらシステム導入を支援する重要な役割です。
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最後までお読み頂きありがとうございました。